日本基督教団 泉ヶ丘教会


設計概要

名称    日本基督教団泉ヶ丘教会
所在    大阪府堺市槙塚台
用途    教会+牧師館 
規模    地上3階
構造    鉄筋コンクリート造+一部木造
敷地面積  460.26平米(139.23坪)
建築面積  182.33平米(55.15坪)
延床面積  383.55平米(116.02坪)
竣工年月  2000年3月




泉北に両手を広げて

 大阪府堺市に建つ日本基督教団泉ヶ丘教会である。この建物は泉北ニュータウンの外れに位置し、今から約30年前に大阪万博と時を同じくして千里ニュータウン等が計画された時期に併せて開発された幹線道路脇の住宅街の一画に位置する。敷地の北側は大きなニュータウン幹線道路に接し、南側は住宅街の4m道路に接し、西側は遊歩道の階段に接しており、敷地は南から北へ3. 5m程の高低差がある傾斜地である。又、敷地はこの大きなニュータウンの幹線道路が南北に2本交差する交差点から20m程入った所に位置している。建物はこの傾斜地に北面から南面へ差し込ん形で計画され、両手を広げるイエス・キリストをイメージしている。

 建物全体は量塊のある礼拝堂のブロック(このブロックの南側に牧師館ブロック併設)と縦動線の階段室エレベーターブロックを90度振って配置し、この二つの隙間を、エントランス機能を持ったガラスのボックスでつないでいる。エントランス廻りをこのように90度振ることで、エントランス広場を大きく確保でき、建物を利用する人たちを受け入れることができる。更に、こうすることで交差点に対しての望め、又、前面道路を歩く人々や道を往きかう自動車やバスの乗客などにとって東から西へ移り変わる視線ごとに移り変わるファサードとして、移動視線に対応した多面的ファサードとして計画した。西側コーナーの階段室は室内からの眺望を与えるためのスリットを設け、外路に対する照明装置としての機能も持たせた。北側道路からエントランスを入ると、西側のドライエリアから光のこぼれるホールに入る。このホールはガラス張りで視覚の抜けた空間で、内部と外部が一体となることで開放的な空間を作り出し、狭いホール廻りを広く見せている。ここから左に折れると約90席収容の礼拝堂に入る。礼拝堂は日曜日の朝1時間に全ての機能が集中する空間である。礼拝堂空間は2層吹抜けとして光を重視し、ハイサイドライトと聖壇上部のトップライトでこの1時間の時の流れを、光の移ろう空間に換え、その効果を与えている。構造として採用したショートスパンリブ柱で光の移ろいを強調している。正面の聖壇は珪藻土に藁を入れた土壁とし、日本の風土と素材を考慮した嘆きの壁をイメージした。この部分には高さ10mに及ぶ吹き抜けとトップライトから光がこぼれ、礼拝中の説教の言葉のひだを光の陰影が織りなす空間のひだへと変化させている。礼拝堂ゾーンは1階礼拝堂、2階事務室・牧師室、3階の集会室・祈祷室とつながり、牧師館は南側の3.5m高い生活道路からのアプローチと動線を分け、とかく混同しがちな牧師のプライバシーを保護している。