日本基督教団 仙台東一番丁教会(2004)


名称    日本基督教団仙台東一番丁教会
所在    宮城県仙台市青葉区
用途    教会+牧師館
規模    地上2階
構造    鉄筋コンクリート造、一部鉄骨
敷地面積  1343.11平米(406.29坪)
建築面積  552.78平米(167.22坪)
延床面積  782.92平米(236.83坪)
竣工年月  2002年3月




街角に祈りの光を

 仙台駅から徒歩10分。七夕で有名な仙台東一番丁商店街通りに沿って南に下る。通りの南端、東北大学北門前の角地に建つプロテスタントの教会である。この教会は、仙台の地で、東北地方の各教区や教会を統括する中心教会として長年その任務に当たってきた。創立120年を記念して建て替えられた。 公開コンペにより集まった60数案の中から、第3次審査を経て当案が選ばれた。教会施設は「切妻屋根を持つ礼拝堂ブロック」、「陸屋根を持ったガラスボックスの小礼拝堂と祈祷室のブロック」、「片流れ屋根を持つ集会室ブロック」、と、「これらの諸施設を繋ぎ、教会の諸機能を補完するためのサービスブロック」の4つのブロックから構成されている。尚、今回は、敷地内に別棟で牧師館も建設された。

 教会へは、東一番丁商店街通りからのアプローチを第一に考えた。そこからは、角の小礼拝堂ガラスボックスと三位一体を表す3角形の鐘楼を望む。建物西側の屏風状の壁と、その間のスリットから漏れる光によってエントランスに至ることができる。エントランスに入ると、ホールからラウンジ・中庭へと繋がった空間が、開放的に人々を迎え入れる。中庭の朝日に照らされた十字架は、人々を日常から非日常の祈りの空間へと導く役目を担う。ホールを右に進むと礼拝堂に至る。礼拝堂は、11m×15m、高さ12mの大空間である。上部は手を合わせ祈る形をイメージし、集成材を組み構造体として架けた。1階部分は鉄筋コンクリート壁構造、2階から屋根にかけてはその集成材が構造体として屋根を支えている。礼拝堂内はハイサイドライト、棟部分のトップライト、聖壇脇のサイドスリットにより、光りに包まれ、時の流れを感じる祈りの空間となっている。
 設備システムは環境問題を考慮し、屋根に太陽熱利用のOMソーラーパネルを敷き、礼拝堂をはじめとする1階部分の空調をまかなっている。角地の特徴を活かし建物とその周囲は開放的にして、街を行き交う人々にも小公園的に使われることを考えた。また、そこに配置されている小礼拝堂と祈祷室は、昼間はガラスボックスのランドマークとして、夜間は人々の足下や心を照らす照明としても機能するようデザインした。
 1階祈祷室は、深く内面に向かうことのできるよう、採光を極力押さえ静かな空間を確保した。反対に2階小礼拝堂は、子どもたちの日曜礼拝や日曜学校に使われる開放的な空間である。ここは座ると外の樹木が見え、外からは内側の見えない二重スリット構造ガラスを使い、防音、断熱にも配慮した。外壁は、古くからこの地に佇んできた教会の時の流れを表わし、アースカラーのタイル貼りとして周辺の緑との調和を考慮した。